YT流指導法の秘密 ~論理的な思考とは?~

○月1日・・・雨、○月2日・・・晴れ。
そんな○月2日の夕方、A君とA君のお母さんの会話です。

A君 :「お母さん、今日は晴れたから夜ご飯はカレーだね!」
お母さん:「そうね!」

さて、この会話をみて、納得出来ますか?
つまり、論理的な思考であると思えるでしょうか?
この親子が夕食に「カレー」と判断した根拠は、「今日晴れたこと」です。 
天気が晴れであったが故に、夕食はカレー ・・・(*)
一般に“論理的な飛躍がある”と言わざるを得ません。
しかし、ある一つの認識を導入すれば、(*)が見事なまでに“論理的な思考”となります。
それは、この親子の間に、

『月の最初の晴れた日の夕食はカレーというルールがあった。』 

いかがでしょうか?先ほどまで、横暴に感じていた理論(*)に、見事なまでの論理性を見出すことができるハズです。これは、論理的な発想とは如何なるものかを考える上で、本質的な問題を浮き彫りにしています。論理性という概念は、

“価値観の共有”

の上に成り立っているのです。

ご存知かと思いますが、『三角形が合同であることを証明する』ためには、その論拠として、『三角形の合同条件』を挙げなければなりません。しかし、小学生に合同という概念を教えるときは、ぴったり重なる図形!とすれば十分ですし、

ぴったり重なった →  2つの図形は合同である

という展開に、論理的であると判断して良いでしょう。

しかし、高校受験では認められません。理由は、『三角形の合同条件』という客観性のある、明確に表現された真実を学んだ(客観性のある価値観を共有した)からです。 しかしこれは、決まり事ではありません。(三角形の合同を証明するためには、三角形の合同条件を言わなければならない・・・という決まりはないという意味)これは、“三角形の合同”という概念を明確に述べた客観性のある主張が合同条件であるので、それを利用する・・・という判断でなければなりません。(そういう捉え方が、応用力を与えてくれるからです!)

別の視点で考えてみましょう。例えば、犬とはどういう動物ですか?という質問にあなたは、何て答えますか?事前にYT生に質問してみたところ、主に

  • 4本足である
  • ワンワンと鳴く
  • 嗅覚が優れている

などが返ってきました。しかし4本足で歩く、あるいは嗅覚が優れた動物は犬だけではありませんし、泣き声も、ワンワンに限りません。場合によっては、ワンワンと鳴くことも認めないという人もいるかもしれません。したがって、どれも『犬』を明確に言い表していないと言えます。つまり客観性のある主張でないのです。この状況、つまり客観性のある価値観を共有することなく、『犬』とは何か?という議論をしても、論理性のない、個々の主観だけが飛び交う場になってしまいます。ただ、一般的な場つまり日常において『犬』という動物を考える際、何も『犬』の厳密な定義を考えるまでもなく“感覚的な判断”で十分事足ります。また『犬』の評価に限らず、日常的な営みや事柄の多くは“感覚的な判断”で十分です。  しかし、数学を中心とした論理性を重視するものを対象とするときは“感覚的な判断”で取り組むと上手くいきません。

数学的な例

“微分可能な関数 が、 で極大値を持つ” ・・・ (*)

ということを、定式化するために解釈してみましょう。まず感覚的に、

“グラフが で頂点となるような山の形になる”

と捉えても、その先に進めません。(定式化できないと理解してください。)一歩進めて、

“ のごく近く(近傍といいますが)において、で最大値をとる”

と解釈すると、かなり本質に迫っていますが、これでは極大値を数学的に言い換えたに過ぎませんし、最大値そのものの定義が(この時点では)曖昧ですから、まだ明確ではありません。当然定式化できません。では次は如何ですか?

“ となる”

多くの高校生は(*)を定式化するとき、“ ”を考えます。しかし、これは(*)であるための“必要条件”に過ぎません。つまり、“”になるからといって、絶対に(*)が成立する、つまり、 が で極大値を取らないことがある(かもしれない)のです。正解は、

“ の前後で、 の符号が+(正)→ ―(負)へと変化する”・・・(*´)

と解釈していなければなりません。この価値観を持っていれば、 のグラフを考え、更に、2次方程式の実数解の個数などへ帰着していくことが出来ます。(当然、これらの数学的に正しい価値観を持っていることが前提となりますが・・・)

【警告】

“3次関数 が極値を持つ”

という条件の使い方として、

“2次方程式 の判別式が正”

という事実を「しっかり覚えなさい!」と話す指導者がいるようですが、内容に間違いがありませんが、応用性を見出せません。必ず、一つひとつに明確で正確な価値観を頭に入れ、段階的に『~だから~。~』という展開を意識して下さい。

数学が苦手な人には様々な原因が考えられます。しかし、

初歩的な問題は解けるのに、応用問題が解けない・・・

と悩んでいる方は、

論理的な思考とは、「価値観の共有」から始めなければならない!

ということを忘れずに、まずは、数学の専門家と数学的な価値観を共有することから始めてみてください!効果絶大です!!

不可能を可能にする新次元の勉強法とは?

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